アルツハイマー型認知症治療薬

アルツハイマー型認知症の薬物治療

 1999年にアリセプト(ドネペジル)という治療薬が発売され、2011年にはレミニール(ガランタミン)、リバスタッチ、イクセロン(リバスチグミン)、メマリー(メマンチン)の3種類の薬が発売されるようになりました。このページでは、それぞれのお薬の使い分けを少し紹介したいと思います。

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お薬の説明の前に、認知症のレベルを説明します

軽度認知障害(MCI)

 このあたりは病気とはいえないレベルともいえます。日常生活も普通に送れますし、歳のせいで忘れているのか、認知症が始まっているのか微妙なところです。ですので、この時点で認知症の診察に来る方はあまりいません。ただ、医学的にはこの早期段階(健常と認知症の中間)に着目しており、この時点から予防・治療を始めれば発症をかなり遅くできる可能性があると考えています。

軽度の認知症

 この時点からやや病気だということができます。日常生活もほぼ普通に送ることができますが、銀行などでお金を下ろすことができなかったり、何か物事をやり遂げるのに機転が利かず、失敗することが多くなってきます。探し物が増えたりし始めるのが軽度の認知症です。軽度の時期は個人差がありますが、統計的には2~3年を経て、中等度へ移行していくといわれています。

中等度の認知症

 さらに認知症の症状が進行し、自分の年齢が分からなくなったり、家電製品がうまく扱えない、最近の出来事を忘れたりします。季節感も分からなくなることがあるので、着ている服装がおかしなことになったりします。この時期も統計的には2~3年を経て、重度の認知症へと移行していきます。

重度の認知症

 さらに認知症が進行すると話が通じなくなったりします。トイレの失敗や異食行為なども見られ、いよいよ食事介助も必要となってきます。最終的には寝たきりへと移行し、嚥下障害などから肺炎を繰り返したりします。病気の発症から8~10年程度で亡くなるというのが統計的に見た認知症患者さんの流れです。

アルツハイマー型認知症治療薬について

アリセプト(ドネペジル)

ドネペジル

 アルツハイマー型認知症の軽度~重度までどのレベルの患者さんにでも使える薬です。記憶障害、認知障害、判断力の低下などの症状を改善し、抑うつ、自発性の低下を改善します。主な副作用に、下痢、吐き気、食欲の低下などがみられます。1日1回3mgから開始し、副作用が出なければ1週間後くらいに1日1回5mgへと増量します。(写真のお薬はアリセプトと同じ成分のお薬です。)

 アリセプトは薬を使用しない場合と比較して認知症の進行を1年程度遅らせると言われています。軽度認知症では症状を改善することがあるそうですが、中等度以上にもなると進行を抑えるだけになると思います。

レミニール(ガランタミン)

レミニール(ガランタミン)

 レミニールは軽度から中等度の認知症の患者さんに使えるお薬です。記憶力や集中力、注意力の改善効果がアリセプトと比べて持続するといわれています。長期的にみてもアリセプトより認知機能の低下が抑えられたという報告もありますが、1日2回の服用なので、介護者への負担があるのが難点ともいえます。

リバスタッチ、イクセロン(リバスチグミン)

リバスタッチ、イクセロン(リバスチグミン)

 リバスタッチやイクセロンは軽度~中等度の患者さんに使用できる貼り薬です。アリセプトとほぼ同じ効果があるお薬ですが、副作用の消化器症状(下痢や食欲低下など)が少ない特徴があります。お薬を内服させるのが難しい方にも使えますが、貼った部分がかぶれたりすることがありますので、ケアが必要になることもあります。

 また、周辺症状に異食行為がある患者さんでは、自分ではがせないところに貼らないと、はがしたテープ剤を食べてしまうことがあるので、注意が必要です。

メマリー(メマンチン)

メマリー(メマンチン)

 上で紹介した3種類のお薬とは根本的に異なる作用を持つお薬です。中等度~重度の患者さんに使うお薬で、攻撃性、興奮を抑える効果があります。単独でも使われることのあるお薬ですが、アリセプトとの併用でより効果的な認知症治療ができると報告されています。

アルツハイマー型認知症治療薬に過大な期待をしてはいけない!?

 そもそも、これらのお薬はアルツハイマー型認知症を根本的に治癒させるお薬ではありません。あくまでも認知症の進行を遅らせるお薬です。本来なら2~3年かけて家族の顔が分からなくなったりしてしまう方を、進行を何とか遅らせて4~5年まで引き伸ばそうとする程度のものです。さらに言うなれば、効き目のある人とない人が存在します。

 実は大切なことは薬物治療ではなく、薬によらない上手な介護だといわれています。今後、良い薬が開発されるかもしれませんが、今のところ上手な介護に勝る治療法はないというのが現状です。

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